はじめての筋トレ ロードマップ|8ステップでゼロから始める

このロードマップで分かること

このページは、筋トレ(筋力トレーニング)がまったく初めての人が、何から始めて、どの順番で進めればよいかを道案内するロードマップです。ふだん運動をしていない大人を読者に想定しています。ジムに行ったことがない人も、自宅で始めたい人も、同じ順番で進められます。

結論から言うと、筋トレは「安全を確かめる → 週2回と決める → 場所を決める → 4つの基本種目を覚える → 回数を数えて少しずつ増やす → 食事を整える → 記録して続ける」の順で始めるのが近道です。ただし、体の状態は人によって違います。このページは一般的な情報で、個別の診断や運動指導の代わりにはなりません。

読み方

ステップは1〜8の8つです。番号の順に進みます。各ステップには、同じ形で「このステップのゴール」「やること」「つまずきやすい点」「次へ進む前のチェック」「ここで読む記事」を置いています。このページの本文だけで、最後まで進められるように書いています。記事は「もっと詳しく知りたいとき」に読んでください。太字の記事がまず読む1本です。タイトルだけ表示している記事は準備中ですが、読めなくても進め方に困ることはありません。

文中の「ガイド2023」は、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」のことです。「e-ヘルスネット」は、厚生労働省の健康情報サイトです。回数・段階・週の進め方の数字は、断りがない限り、このページが初心者向けに決めた提案です。国などの資料にある数字には、資料の名前を添えています。

最初に知っておきたい5つの言葉

用語 説明
筋トレ(筋力トレーニング) 筋肉に負荷(重さや抵抗)をかけて、筋力を高める運動。自分の体重を使う腕立て伏せやスクワットも含む
自重トレーニング 器具を使わず、自分の体重を重りにする筋トレ
回数(レップ) 1つの種目を続けて何回くり返したか
セット 「続けて行う回数のまとまり」。10回やって休み、また10回なら2セット
漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか) 慣れてきたら、少しずつ負荷を上げていくこと。筋トレの基本の考え方

ほかの言葉は、ページ末尾の「用語ミニ辞典」にまとめています。

筋トレの始め方の全体像とは(8ステップ)

全体の流れは次の図のとおりです。上から下へ、番号の順に進みます。ステップ1〜3は最初の筋トレの日までに済ませ、ステップ4(種目とフォーム)と5(回数と増やし方)が筋トレの中心です。ステップ6〜8は、筋トレを続けながら並行して使います。

筋トレのロードマップ。1安全確認、2目的と頻度、3自宅かジムか、4最初の種目とフォーム、5回数・セット・重さと増やし方、6食事とたんぱく質、7サプリの考え方、8続ける・停滞・ケガと相談先を上から下へ並べた図
図1 筋トレのロードマップ。ステップ1から順に進みます。

自分の週ごとの進め方

「今どのステップにいるか」は、この表で確かめてください。週は、最初の筋トレの日から7日ごとに数える「自分の週」です。たとえば月曜と木曜に決めた人は、最初の月曜から日曜までが1週目です。

自分の週 今いるステップ この週にやること
始める前(最初の筋トレの日まで) ステップ1〜3 安全確認(1回だけ)。目的・曜日(週2回)・場所を決める
1週目(筋トレ2回) ステップ4 4つの基本種目のフォーム練習(各1セット)
2週目 ステップ5 各種目1セット。自分の段階を見つけ、回数を記録する
3週目 ステップ5・6 各種目2セットにする。食事のたんぱく質を確かめる
4週目 ステップ5・7 2セットの筋トレを続けながら、サプリの考え方を読み、「今は買わない」か「相談する」かを決める
5〜12週目 ステップ5・8 2セットのまま、回数と段階を少しずつ上げる。余裕があれば週3回にしてよい
12週目の最後の日 ステップ8 3か月の振り返り
必要になったとき ステップ8 痛み・停滞・やる気が出ないときに読む

予定どおりできなかった週があれば、その週の内容をもう1週続け、後ろの予定をすべて1週ずらします。「できた週」は、予定した筋トレの日を、週2回の人は2回とも、週3回の人は2回以上行えた週とします。予定の回数ができていれば、曜日は問いません(月曜を火曜にずらしてもかまいません)。ただし、筋トレの日と日の間は1日以上空けます。1セットだけの短い日や、段階を下げた日も、筋トレをした日に数えます。たとえば3週目(2セットにする週)に1回しかできなかったら、4週目も3週目と同じ内容を行い、サプリの判断は5週目、振り返りは13週目になります。ステップ1で受診が必要になった人は、受診を終えてから最初の筋トレの日を決めます。

一度に全部を変えないことが大切です。筋トレの日を決め、フォームを覚え、回数を数えることに慣れてから、食事に手をつけます。

ステップ1 筋トレを始める前の安全確認とは(医師に相談すべき人・中止のサイン)

このステップのゴール

自分が「医師に相談してから始める人」か「自分で始めてよい人」かを決め、トレーニングの日に毎回見る項目と、すぐ中止するサインを覚えることです。車の運転にたとえると、出発前の点検(始める前に1回)、毎朝の点検(トレーニングの日に毎回)、運転中の警告灯(トレーニング中)の3つです。最初の点検は1回だけで、多くの項目は「当てはまらない」を確かめるだけで終わります。

安全確認の4つの区分の図。始める前に1回(チェック11項目)、トレーニングの日に毎回(体調確認15項目)、トレーニング中(中止のサイン7つ・息をこらえない)、ふだんの生活で(受診のサイン6つ、ステップ8)
図2 安全確認は「いつ見るか」で4つに分けて覚えます(ガイド2023をもとに作成)

始める前に1回:チェック11項目

ガイド2023の「運動開始前の健康チェックシート」(要約)に、このページで確認したい項目を足して、1つのリストにまとめました。1つも当てはまらなければ、そのまま始めてかまいません。ただし、健診をしばらく受けていない人は、先に健診で血圧などを確かめておくと安心です。

A. 医師から運動の範囲を聞いていれば、その範囲で始める。聞いていなければ、先に受診する(1〜4)

  1. 医師から「心臓病」または「高血圧」と言われたことがある(健診で言われた場合も含む)
  2. ほかに長く続く病気(慢性の病気。例:糖尿病、腎臓の病気、ぜんそく)がある、またはあった
  3. 過去に手術を受けたことがある
  4. 持病などの治療で、毎日薬を飲んでいる(花粉症の薬や低用量ピルなど、当てはまるか迷う薬は、その薬を出している医師・薬剤師に「筋トレを始めてよいか」を確認します)

治療が終わって今は通院しておらず、医師から運動の制限を言われていない昔の病気や手術(例:子どものころの盲腸の手術)は、当てはまりません。

B. 始める前に、医師(または助産師)に相談する(5〜11)

  1. 安静時・日常生活・運動中などに「胸の痛み」を感じることがある
  2. めまいでバランスを崩すことがある、またはこの1年間に意識を失ったことがある
  3. 運動で悪くなりそうな骨・関節・筋肉・靭帯(骨と骨をつなぐ組織)・腱(筋肉と骨をつなぐ組織)の問題がある(1年以内にあったものや、通院中・治っていない腰・ひざ・肩の痛みを含む)
  4. 医師から「医療スタッフが見ている場所で運動するように」と言われたことがある(その指示に従います)
  5. 妊娠中・授乳中、妊娠の可能性がある、または出産後に運動の再開の確認をまだ受けていない
  6. 65歳以上で、持病や体力に不安がある
  7. 18歳未満(このページは大人向けです。保護者や指導者、医師と相談します)

トレーニングの日に毎回:運動前の体調確認(ガイド2023の15項目)

先に判断のしかたです。このページでは、ふだんの疲れや眠さとは違う、はっきりした体調の悪さを感じるときに「当てはまる」とします。忙しくて眠いだけで体調がふつうなら、当てはまりません。迷う日は、筋トレは休んでストレッチや散歩にとどめます。休んだ分は、後ろの予定をずらせば取り戻せます。

次のどれかに当てはまる日は、その日の筋トレを休みます。

15項目を見る(スマホのメモに写しておくと便利です)
  • 足腰の痛みが強い
  • 熱がある(ふだんの体温より高く、熱っぽさを感じる)
  • 体がだるい
  • 吐き気がある、気分が悪い
  • 頭痛やめまいがする
  • 耳鳴りがする
  • 過労気味で体調が悪い
  • 睡眠不足で体調が悪い
  • 食欲がない
  • 二日酔いで体調が悪い
  • 下痢や便秘をしていて腹痛がある
  • 少し動いただけで息切れや動悸がする
  • 咳やたんが出て、風邪気味である
  • 胸が痛い
  • (夏)熱中症警報が出ている(天気予報やニュースで確かめる)

健診や医師に血圧が高いと言われた人は、トレーニングの前に血圧を測って記録します。e-ヘルスネットの情報シートは、上の血圧(収縮期血圧)180mmHg・下の血圧(拡張期血圧)110mmHgのときは運動を控えて休むよう示しています。このページでは、上が180以上、または下が110以上の日は休むことをすすめます。

トレーニング中:すぐ中止するサイン(7つ)と、息をこらえないこと

ガイド2023は、運動中に次の症状を感じたら直ちに運動を中止するよう示しています。

  • 胸の痛み
  • 動悸(心臓がドキドキと速く打つ、脈が乱れる感じ)
  • めまいやふらつき
  • 強い空腹感やふるえ
  • 冷や汗
  • いつもと違う強い疲れ
  • 関節や筋肉の強い痛み

胸の痛みや意識が遠のく感じが続くときは、休んで様子を見るのではなく、周りに助けを求め、必要なら救急要請をためらわないでください。

もう1つ大切なのが呼吸です。ガイド2023は、筋トレでは血圧の急な上昇を抑えるために、息をこらえないよう注意しています。「力を入れるときに吐く、戻すときに吸う」と覚えます。回数を声に出して数えると、自然に息を止めずに済みます。

水分は、運動の前後と途中にこまめにとります。ガイド2023は、運動中も15分に1回程度は水分・ナトリウム(塩分)を補給する目安を示しています。汗を多くかく夏などは、塩分を含む飲み物も選択肢です。

つまずきやすい点

  • 「若いから大丈夫」とチェックを飛ばす。11項目は年齢に関係なく、1回だけ確かめます。
  • 痛みを「効いている証拠」と思い込む。関節や筋肉の強い痛みは中止のサインです。
  • 重いものを持ち上げる瞬間に息を止める。息をこらえると血圧が急に上がります。

次へ進む前のチェック

  • 始める前のチェック11項目を確認し、当てはまる人は医師に相談した
  • 運動前の体調確認15項目を、見られる場所(スマホのメモなど)に置いた
  • 中止のサイン7つと「息をこらえない」を覚えた

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ここまでで覚えておくこと

  • 始める前のチェック11項目に1つも当てはまらなければ、そのまま始めてよい。A(1〜4)は医師から聞いた運動の範囲で始める(聞いていなければ受診)。B(5〜11)は先に相談
  • トレーニングの日は毎回、体調確認の15項目を見る。はっきりした不調があれば休む
  • 胸の痛み・めまい・冷や汗・強い痛みが出たらすぐ止める。力を入れるときも息をこらえない

ステップ2 筋トレは週何回?目的と頻度の決め方

このステップのゴール

筋トレの目的を1つ決め、「週2回、どの曜日にやるか」を決めることです。家を建てるときに、間取りより先に「何人で住むか」を決めるのと同じで、目的と回数が決まれば、あとのステップで迷いません。

国の推奨は「週2〜3日」

ガイド2023は、成人と高齢者に、筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。e-ヘルスネットの情報シートによると、この推奨のもとになった研究では、週2〜3日のプログラムが最も多く使われていました。

ガイド2023は、筋トレについて次の点も示しています。

  • 腕立て伏せやスクワットのような自重トレーニングも筋トレに含まれる
  • 特定の部位だけでなく、胸・背中・腕・おなか・お尻・脚などの大きな筋肉を、全身まんべんなく鍛える
  • 日常生活より強い負荷で行い、慣れてきたら少しずつ負荷を高める(漸進性過負荷の原則)
  • 筋肉を休める休息日をとることも同じく重要
  • 歩く・自転車など、息が上がりすぎない程度に続ける運動(有酸素性の身体活動)と組み合わせると、さらに健康増進効果が期待できる
  • やりすぎると、かえって健康増進効果が得られなくなる可能性がある
週2回の筋トレの曜日の例。月曜と木曜に全身の筋トレ、ほかの日は休息日で歩くなど。5週目以降は月・水・金の週3回も可
図3 週2回の曜日の例。国の推奨は週2〜3日です。

やること

  1. 目的を1つ選ぶ。「健康のため」「体力をつけたい」「見た目を引き締めたい」「体を大きくしたい」のどれでも、最初の3か月はこのページの進め方で始めます。初心者のうちは、目的によって進め方が大きく変わらないためです。ただし、ガイド2023は、国の推奨は健康の維持・増進のための目安で、競技やボディビル、体型の改善が目的なら、それに合ったプログラムを行うとよいとしています。
  2. 週2回の曜日を決める。筋トレの日と日の間を1日以上空けます。全身を鍛えるので、同じ筋肉を連続した日に鍛えないためです。例:月曜と木曜、火曜と土曜。
  3. 1回の時間の枠を決める。1週目と2週目(1セット)は、準備運動と整理運動を入れて20分ほど。2セットにする3週目からは30分ほどです。
  4. ほかの日は、歩くなど軽く体を動かす。全体の方向は、ガイド2023の「今よりも少しでも多く体を動かす」です。
  5. 週3回にするのは5週目以降。2セットの筋トレを週2回、予定どおり続けられてから、月・水・金のように1日ずつ空けて増やします。

つまずきやすい点

  • 毎日やろうとする。休息日も筋トレの一部です。毎日やると、疲れが抜けにくくなります。
  • 腹筋だけ、腕だけを鍛える。ガイド2023の考え方は、全身の大きな筋肉をまんべんなく、です。
  • 目的を決めすぎて、最初から専門的なメニューを探す。最初の3か月は、どの目的でも基本は同じ4種目です。

次へ進む前のチェック

  • 目的を1つ決めた
  • 週2回の曜日を決めた(間を1日以上空けた)
  • 1回20〜30分の枠をカレンダーに入れた

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ここまでで覚えておくこと

  • 国の推奨は、成人・高齢者とも筋トレを週2〜3日。自重トレーニングも含む
  • 全身の大きな筋肉をまんべんなく。休息日も大切
  • 最初は週2回、筋トレの日の間を1日以上空ける

ステップ3 筋トレは自宅とジムどっちがいい?(道具の最小限と費用の目安)

このステップのゴール

「自宅で始める」か「ジムで始める」かを決め、必要な道具をそろえることです。結論は、運動習慣がない人は、自宅の自重トレーニングから始めるのがおすすめです。お金がかからず、移動の手間もなく、週2回を習慣にしやすいからです。ただし、近くに公営のトレーニング室がある人、器具の使い方を教わりたい人は、ジムから始めてもかまいません。

自宅とジムの比較図。自宅:費用は0円から、道具は不要(あると便利なのは滑りにくいマット)、負荷は段階で上げる。ジム:月会費や1回ごとの料金、マシンで負荷を細かく調整できる、使い方を教わる。費用は1回あたりで比べる
図4 自宅とジムの比べ方。費用は「1回あたり」に直して比べます。

自宅とジムの違い

比べる点 自宅 ジム(公営・民間)
最初にかかるお金 0円から始められる 入会金・登録料・月会費・1回ごとの料金など(施設で違う)
必要な道具 なし(あると便利:滑りにくいマット、丈夫な椅子) 施設の器具を使う。動きやすい服と室内用の靴、タオル、飲み物
負荷の上げ方 種目の「段階」を上げる(ステップ5) マシンの重さを小さな刻みで上げられる
教わる機会 少ない(このページと記事で覚える) 施設によっては講習やスタッフの説明がある
続けやすさ 移動がいらない。ただし、さぼりやすい 移動が必要。ただし、行けば集中しやすい

ガイド2023によると、自重トレーニングもマシンやダンベルを使うウエイトトレーニングも、どちらも筋トレです。場所の違いで、筋トレになるかどうかは変わりません。

費用の出し方(自分の数字で比べる)

ジムの料金は施設ごとに大きく違うため、このページでは金額の相場は書きません。代わりに、自分が使う回数で「1回あたり」に直して比べる方法をすすめます。

月額制の場合   1回あたり = 月会費 ÷ その月に行く回数
回数券・1回券  1回あたり = 1回の料金
初期費用       入会金・登録料・講習料 ÷ 続ける予定の月数 を月会費に足して考える

計算例(数字は説明のための仮の値です):月会費が6,000円のジムに、週2回(月8回)通うなら、6,000÷8=1回あたり750円です。月に4回しか行かなければ、6,000÷4=1,500円になります。週2回通えるかどうかで、1回あたりの費用は2倍変わります。

市区町村の体育館などにある公営のトレーニング室には、1回ごとの料金で使える施設や、初回に器具の使い方の講習を受けるしくみの施設があります。料金・講習・対象年齢は、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。

やること

  1. 自宅かジムかを決める。迷ったら、自宅で1〜4週目を過ごし、4種目に慣れてからジムを考えます。
  2. 自宅の人は、場所と道具を確かめる。床が滑らないこと、周りに家具の角がないこと、ひざをつく種目用にマットかたたんだタオルがあること、スクワット用の丈夫な椅子(キャスター付きは不可)があること。
  3. ジムの人は、見学か体験をする。料金の総額、休会・退会の方法、講習の有無を確かめます。体験の日にその場で契約せず、書面(料金表・規約)を持ち帰って1回あたりの費用を計算してから決めます。
  4. ダンベルなどの器具は、段階4を上げきった種目が出てから考える(ステップ5)。それまでは器具なしで十分に進められます。

つまずきやすい点

  • 最初に高い器具や長期の契約を買う。続くかどうか分かる前の出費は、やめる理由になりがちです。
  • 月会費だけで比べる。行く回数で割ると、安いはずのジムが割高になることがあります。
  • 契約の条件を口頭の説明だけで決める。トラブルになったら、消費者ホットライン(電話188)に相談できます(ステップ8)。

次へ進む前のチェック

  • 自宅かジムかを決めた
  • 自宅の人は、滑らない床・マット(タオル)・丈夫な椅子を用意した
  • ジムの人は、料金を「1回あたり」に直して確かめた

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ここまでで覚えておくこと

  • 運動習慣がない人は、自宅の自重トレーニングから始めるのがおすすめ
  • 自重もマシンも、どちらも筋トレ。場所で効果の有無は決まらない
  • ジムの費用は「月会費÷行く回数」の1回あたりで比べる。その場で契約しない

ステップ4 筋トレ初心者の最初の種目は?(4つの基本とフォーム)

このステップのゴール

1週目の筋トレ2回で、4つの基本種目(スクワット・腕立て伏せ・ヒップリフト・プランク)の正しいフォームを覚えることです。最初の2回は「練習」です。字を習うときに、まず正しい書き順を覚えるのと同じで、回数より先にフォーム(体の形と動かし方)を覚えます。

なぜこの4種目か

ガイド2023の「全身の大きな筋肉をまんべんなく」に合わせて、器具なしで、下半身・胸と腕・お尻と太もも裏・胴体(おなか・背中・腰まわり。「体幹」とも呼びます)を使う4つを選びました。自宅の人は、背中を重点的に鍛える種目は器具なしではフォームを覚えにくいため、最初の3か月は入れません。段階4を上げきった種目が出たら、ダンベルで背中の種目を足します(自宅での背中の鍛え方とは|器具なし・ダンベルのメニュー)。ジムで始める人は、下の「ジムで始める人の4種目」で背中も入れます。

4つの基本種目を横から見た線画。椅子スクワット:お尻を後ろに引いて椅子に座り、立つ。壁腕立て伏せ:頭からかかとまで一直線で壁を押す。ヒップリフト:あお向けで、肩からひざまで一直線になるまでお尻を上げる。ひざつきプランク:ひじとひざで支え、頭からひざまで一直線。共通:息をこらえない
図5 4つの基本種目(段階1)を横から見た形。点線は一直線にそろえる線です。

4つの基本種目のやり方

1. スクワット(太もも・お尻)

最初は「椅子スクワット」から始めます。椅子の前に立ち、足を肩幅くらいに開き、お尻を後ろに引きながら椅子に座り、また立ち上がります。e-ヘルスネットは、お尻を後ろに引いて上体をやや前に傾け、ひざが前に出ないフォームにすると、ひざを痛めにくいと説明しています。椅子に座るためにお尻を引く動きになるので、椅子スクワットはこのフォームになりやすい方法です。ただし、椅子を使っても、次の点は自分で確かめます。

  • ひざがつま先より大きく前に出ない(お尻を引けば自然に抑えられます)
  • ひざとつま先の向きをそろえる(ひざが内側に入らない)
  • 背中を丸めない
  • 立ち上がるときに息を吐く

2. 腕立て伏せ(胸・腕・肩)

最初は「壁腕立て伏せ」から始めます。壁から一歩離れて立ち、肩の高さで壁に手をつき、ひじを曲げて胸を壁に近づけ、押して戻ります。

  • 頭からかかと(ひざをつく段階では、ひざ)までを一直線に保つ
  • 手は肩幅より少し広く
  • 押すときに息を吐く

3. ヒップリフト(お尻・太もも裏)

あお向けに寝てひざを立て、足は腰幅に開きます。お尻を持ち上げ、肩からひざまでが一直線になったところで1秒止め、ゆっくり下ろします。

  • 腰を反らせすぎない(一直線で止める)
  • 持ち上げるときに息を吐く

4. プランク(おなか・胴体)

うつ伏せから、ひじと前腕を床につき、最初はひざもついたまま、体を持ち上げて止めます(ひざつきプランク)。プランクは回数ではなく、止めていた秒数で数えます。

  • 頭からひざ(慣れたらかかと)までを一直線に
  • 腰が落ちる・お尻が上がりすぎる前にやめる
  • 止めている間も、ふつうに呼吸を続ける

ジムで始める人の4種目

ジムで始める人は、自宅の4種目の代わりに、次の4つを行います。どれも初心者向けの代表的な種目で、座って行うマシンは姿勢が安定しやすい方法です。

鍛える場所 種目 どんな動きか
脚・お尻 レッグプレス 座って、足で板を押し出すマシン
胸・腕 チェストプレス 座って、胸の前の取っ手を前に押すマシン
背中 ラットプルダウン、またはシーテッドロウ 上のバーを胸の前に引き下ろすマシン/座って取っ手を手前に引くマシン
おなか・胴体 プランク マットの上で、自宅と同じひざつきプランク

1週目の初回は、受付やスタッフに「筋トレが初めてです。レッグプレス、チェストプレス、ラットプルダウン(またはシーテッドロウ)の使い方を教えてください」と頼みます。座席や取っ手の高さの合わせ方、重さの変え方を、その場で教わるのが近道です。

  • 座席・背もたれ・取っ手の位置を、体に合わせてから始める
  • 重さの切り替えピン(重りに差し込む棒)は、奥まで差したことを確かめる
  • 戻す動きもゆっくり。重りを「ガチャン」と落とさない
  • ひじ・ひざを勢いよく伸ばしきらない
  • 押す・引くときに息を吐く

1週目は、どのマシンもいちばん軽い重さで8回(プランクは10秒)を各1セット、「あと2〜3回はできそう」なところで止めます。2週目からの重さの見つけ方は、ステップ5の「ジムの人の決め方」です。

やること

  1. 筋トレの日は、まずステップ1の体調確認15項目を見る。
  2. ウォームアップをする。ガイド2023は、ある程度の強度の運動ではウォームアップを必ず行うよう示しています。その場で足踏みをする、肩や腕を回すなど、これから行う動きを軽くした体操を数分行います。
  3. 4種目を、各1セットずつ練習する。1週目は、スクワット・腕立て伏せ・ヒップリフトは各8回、プランクは10秒を目安に、「あと2〜3回(プランクはあと数秒)はできそう」なところで止めます。その回数が難しければ、できる回数でかまいません。
  4. フォームを確かめる。鏡に映す、スマホで横から撮る、などで、上の「一直線」「ひざの向き」を確かめます。
  5. 終わったらクールダウンをする。e-ヘルスネットの情報シートによると、運動を急に止めると血圧が下がるなどのおそれがあるため、5〜10分ほど軽い動き(ゆっくり歩く、ストレッチ)を続けます。

つまずきやすい点

  • 最初から床での腕立て伏せに挑戦して、1回もできずにやめる。壁から始め、段階を上げていきます(ステップ5)。
  • スクワットで、ひざが内側に入る・かかとが浮く。椅子スクワットで、お尻を後ろに引く感覚を先に覚えます。
  • 回数を急いで、反動を使う。反動とは、勢いをつけて、はずみで体を上げ下げすることです。どの種目も、下ろす動きを2秒くらいかけると、反動を使わずに済みます。

次へ進む前のチェック

  • 1週目に2回、4種目のフォーム練習をした
  • スクワットで、お尻を後ろに引き、ひざが内側に入らないことを確かめた
  • 腕立て伏せ・ヒップリフト・プランクで「一直線」を確かめた
  • 力を入れるときに息を吐けた

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ここまでで覚えておくこと

  • 最初の4種目は、椅子スクワット・壁腕立て伏せ・ヒップリフト・ひざつきプランク
  • 1週目はフォーム練習。各1セット、あと2〜3回できそうなところで止める
  • 「お尻を後ろに引く」「一直線」「息をこらえない」がフォームの合言葉

ステップ5 筋トレの回数・セット・重さの決め方と増やし方とは

このステップのゴール

2週目から、各種目の回数を数えて記録し、決まったルールで回数と段階(重さ)を上げていくことです。筋トレは階段のぼりに似ています。1段ずつなら息が切れませんが、2段飛ばしを続けると途中で止まってしまいます。

回数とセットの決め方

ガイド2023のQ&Aは、参考例として厚生労働省の「標準的な運動プログラム」を挙げ、マシンを使う場合は、最大挙上重量(1回だけ持ち上げられる最大の重さ)の60〜80%の重さを8〜12回くり返すことが推奨されていると紹介しています(このページでは、最大挙上重量を測る必要はありません)。自宅で行う場合は、無理をせずに「できなくなるところまで実施する」が最も簡単な目安としています。このページでは、この2つをまとめて、次のルールにします。

項目 このページのルール
回数 正しいフォームで、それ以上できなくなるところまで。ただし12回(プランクは30秒)で止める
自分の段階 8〜12回(プランクは20〜30秒)でできなくなる段階。2週目の1回目に見つける(下の手順)
セット数 2週目は1セット、3週目から2セット
セットの間の休み 息が整うまで(目安1〜2分)
上げる 予定のセットすべてで12回(プランクは30秒)できた日が2回続いたら、次の筋トレの日から1つ上の段階へ(2週目は1セットで12回、3週目からは2セットとも12回)
下げる 1セット目が8回(プランクは20秒)に届かなかったら、次の筋トレの日から1つ下の段階へ(上げたばかりの段階なら、元の段階に戻る)

「できなくなるところ」は、フォームが崩れたらそこで終わり、という意味です。腰が落ちる、反動を使う、ひざが内側に入る、と感じたら、その回は数えずにセットを終えます。ガイド2023も、ケガに注意し、決して無理をせず、できるところまで行うのがよいとしています。

段階の表(自宅の4種目)

段階を上げるのが、自宅での「重さを上げる」にあたります。

種目 段階1 段階2 段階3 段階4
スクワット 椅子スクワット(座って立つ) 椅子にお尻が触れたらすぐ立つ 椅子なしのスクワット 椅子なしで、下ろす動きを4秒かける
腕立て伏せ 壁に手をつく 動かない・倒れない腰の高さの台(壁に寄せた机など)に手をつく ひざをつく 床でつま先立ち(通常)
ヒップリフト 両足で上げて1秒止める 両足で上げて3秒止める 片足を伸ばして上げ、1秒止める 片足を伸ばして上げ、3秒止める
プランク ひざつき つま先(通常) つま先で、片足を少し浮かせる つま先で、片腕を前に伸ばす

片足のヒップリフトは、左右それぞれで回数を数え、少ないほうをその日の回数にします。片足・片腕を浮かせるプランクは、左右を交互に替えながら、合計の秒数で数えます。

2週目の1回目:自分の段階の見つけ方

  1. 各種目を段階1から始め、できなくなるところまで(12回・30秒で止める)行う。
  2. 12回(30秒)できて、「あと3回(あと数秒)以上できそう」なら、1〜2分休んで1つ上の段階を試す。その日に試すのは段階3まで。
  3. 8〜12回(20〜30秒)でできなくなった段階、または12回できたが余裕が3回未満だった段階が、自分の段階。その段階で行ったセットを、その日の記録にする。段階3でも12回できて余裕があったときは、段階3を自分の段階とし、あとは「上げる」のルールで段階4に進みます。
  4. 試した段階で8回(20秒)に届かなかったら、1つ前の段階が自分の段階。

段階1で8回(プランクは20秒)に届かないとき

段階1のまま、できる回数で行い、次の筋トレの日から1回(プランクは数秒)ずつ増やしていきます。次の工夫で、段階1をもっと軽くできます。

  • 腕立て伏せ:壁に半歩近づいて、体の傾きを小さくする
  • スクワット:座面の高い椅子を使う
  • ヒップリフト:上で止めずに、ゆっくり上げ下げする
  • プランク:ひざつきで、できる秒数から

痛みが出たら、その種目はその日は中止します。同じ場所の痛みが続くときは、ステップ8の相談先に相談します。

回数と段階の上げ方の流れ図。2週目の1回目に段階1から試して自分の段階を見つける→予定のセットすべてで12回の日が2回続いたら1つ上へ→1セット目が8回に届かなければ1つ下へ。例:腕立て伏せの記録
図6 回数と段階の上げ方。予定のセットすべてで12回の日が2回続いたら上げます。

記録の例:例の人の腕立て伏せ

例の人(35歳・男性・体重70kg・運動習慣なし・自宅で始める)の腕立て伏せの記録です。

2週目 月曜  段階1で12回(まだ余裕)→ 段階2を試して10回  → 自分の段階は段階2(記録は10回)
2週目 木曜  段階2  11回                                → 12回に届かない。同じ段階
3週目 月曜  段階2  12回 / 10回(ここから2セット)       → 2セットとも12回ではない。同じ段階
3週目 木曜  段階2  12回 / 12回                          → 1回目の「2セットとも12回」
4週目 月曜  段階2  12回 / 12回                          → 2回続いた。次の回から段階3へ
4週目 木曜  段階3(ひざつき)9回 / 7回                  → 1セット目が8回以上なので、段階3を続ける

段階を上げるのは1種目ずつで、4種目が同じペースで進む必要はありません。段階4を上げきった種目は、ダンベルを持つ、ジムのマシンに移るなどで負荷を上げます(ダンベル筋トレメニューとは|自宅で全身を鍛える組み方)。

ジムの人の決め方

ジムの人も、ルール(回数・セット・上げる・下げる)は自宅と同じです。「段階」の代わりに「重さ」を使います。最大挙上重量(1回だけ持ち上げられる重さ)を測る必要はありません。初心者が限界の重さを試すとケガのもとになるためです。

2週目の1回目:自分の重さの見つけ方(レッグプレス・チェストプレス・ラットプルダウンまたはシーテッドロウ)

  1. いちばん軽い重さで、できなくなるところまで行う(12回で止める)。
  2. 12回できて「あと3回以上できそう」なら、1〜2分休んで、いちばん小さい刻みで1つ重くして試す。その日に試すのは3回まで。
  3. 8〜12回でできなくなった重さ、または12回できたが余裕が3回未満だった重さが、自分の重さ。その重さで行ったセットを、その日の記録にする。
  4. 試した重さで8回に届かなかったら、1つ前の重さが自分の重さ。

3週目からは2セットにし、上げるときも下げるときも、いちばん小さい刻みで1つずつ動かします。プランクは自宅と同じ段階を使います。

つまずきやすい点

  • 段階を一度に2つ上げる。上げるのは1つずつです。
  • 回数を増やすことを優先して、フォームが崩れる。崩れた回は数えません。
  • 12回を超えても同じ段階で回数を増やし続ける。12回で止め、段階を上げる合図にします。

次へ進む前のチェック

  • 2週目の1回目に、4種目それぞれの自分の段階を見つけた
  • 毎回、段階と回数(プランクは秒数)を記録した
  • 3週目から2セットにした
  • 「予定のセットすべてで12回の日が2回続いたら上げる」「1セット目が8回未満なら下げる」を覚えた

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ここまでで覚えておくこと

  • 国の参考例は「マシンなら最大の60〜80%の重さで8〜12回」。自宅は「できなくなるところまで」
  • 2週目の1回目に、段階1から試して「8〜12回でできなくなる段階」を見つける。12回で止める
  • 予定のセットすべてで12回の日が2回続いたら1つ上へ。1セット目が8回未満なら1つ下へ

ステップ6 筋トレの食事とたんぱく質は何gが目安?

このステップのゴール

3週目に、自分のたんぱく質の1日の目安(g)を出し、毎食に主菜(肉・魚・卵・大豆の料理)が入っているかを確かめることです。筋トレが「家を建てる工事」なら、たんぱく質は「材料」です。材料が足りなければ工事は進みませんが、材料を余分に積んでも家が早く建つわけではありません。

たんぱく質の国の数字(推奨量)

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、たんぱく質の推奨量(その年代のほとんどの人が足りる量)を、次のように示しています。

年齢 男性 女性
18〜64歳 1日65g 1日50g
65歳以上 1日60g 1日50g

この表の値は、その年代の標準的な体重(参照体重)で計算した値です。

自分の体重で出す(式と表)

食事摂取基準の計算方法を自分の体重に当てはめると、体重1kgあたり約0.91gです。

このページでは、「上の表の推奨量」と「体重×0.91g(小数点以下は切り上げ)」の大きいほうを、自分の1日の目安にします。表は標準的な体重で計算された値なので、体重が重い人は自分の体重で計算し直すためです。

体重 体重×0.91g(切り上げ) 18〜64歳男性の目安(表65gと比べて大きいほう) 18〜64歳女性の目安(表50gと比べて大きいほう)
50kg 46g 65g 50g
60kg 55g 65g 55g
70kg(例の人) 64g 65g 64g
80kg 73g 73g 73g
90kg 82g 82g 82g

例の人(35歳・男性・70kg)は、70×0.91=63.7→64gと、表の65gを比べて、大きいほうの65gが1日の目安です。65歳以上の男性は、表の値を60gに置き換えて比べます。

たんぱく質の目安を自分の体重で出す図。体重×0.91g(切り上げ)と表の推奨量(男性18〜64歳65g、女性50g)の大きいほうを目安にする。例:70kgの男性は65g。食品のたんぱく質の量の例と、1日の合計の例
図7 たんぱく質の1日の目安と、食事で届いているかの数え方(日本人の食事摂取基準2025年版、日本食品標準成分表をもとに作成)

食事で届いているかの数え方

ふだんの料理には栄養成分表示がありません。そこで、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の100gあたりの数字から、よく食べる量のたんぱく質を計算しました(量はこのページで決めた例です。肉・魚は生の重さ)。

食品 量の例 たんぱく質
鶏卵(全卵) 1個 50g 約6g
糸引き納豆 1パック 40g 約7g
牛乳 コップ1杯 200g 約7g
木綿豆腐 150g 約11g
鶏むね肉(皮なし) 100g 約23g
豚もも肉(皮下脂肪なし) 100g 約22g
しろさけ(鮭) 1切れ 80g 約18g
ごはん 茶わん1杯 150g 約4g

例の人の1日の例です。

朝  ごはん1杯 4g + 卵1個 6g + 納豆1パック 7g          = 17g
昼  ごはん1杯 4g + 鶏むね肉100g 23g                      = 27g
夜  ごはん1杯 4g + 鮭1切れ 18g + 木綿豆腐150g 11g      = 33g
合計 77g → 目安の65gに届いている

この例のように、肉か魚の主菜(1回100gくらい)が1日2回、ごはんが毎食1杯、さらに卵・納豆・豆腐・牛乳のどれかが1日2品あれば、例の人の65gにはおおむね届きます(例:鶏むね肉23g+豚もも肉22g+ごはん4g×3+卵6g+納豆7g=70g)。ただし、量が少ない、主菜がない食事が多い、という人は、この表で自分の1日を足して確かめます。包装された食品は、栄養成分表示の「たんぱく質」と「何当たりの数字か」で確かめます。

増やしすぎても意味が薄い

食事摂取基準の報告書は、たんぱく質の耐容上限量(これ以上は健康を害するおそれがある量)は、根拠が十分でないため設定していません。そのうえで、筋トレをしている成人の研究をまとめた分析で、たんぱく質を体重1kgあたり1.6g以上とっても、筋肉などが増える効果は得られない可能性が高いと報告されていることを紹介しています。例の人なら70×1.6=112gで、112gは目指す量ではなく、これ以上増やしても意味が薄い量です。目標は、目安(例の人は65g)を下回らないことです。

やること

  1. 自分の目安を出す。上の表で、1日のたんぱく質の目安(g)を出します。
  2. 毎食に主菜を1品入れる。主菜は、肉・魚・卵・大豆製品(豆腐・納豆など)を中心にした料理です。主食(ごはん・パン・麺)と副菜(野菜・きのこ・海藻の料理)もそろえます。
  3. 3日だけ、食品の表で数える。ふだんの3日分を、上の表と栄養成分表示で足し、目安に届いているかを確かめます。毎日数え続ける必要はありません。
  4. 届いていなければ、主菜のない食事に1品足す(卵・納豆・豆腐など)。
  5. 筋トレの日も休みの日も、同じように食べる。休息日は筋肉が回復する日でもあります。

つまずきやすい点

  • プロテイン(粉末)を飲めば食事はそのままでよい、と考える。まず毎食の主菜です(ステップ7)。
  • 主食(ごはん)を抜く。食事摂取基準は、1日に食事からとるエネルギー(カロリー)の50〜65%を炭水化物(ごはん・パン・麺など)でとることを目標にしています。つまり半分以上です。毎食、主食をとります。
  • 腎臓の病気があるのに、自己判断でたんぱく質を増やす。腎臓の病気がある人は、たんぱく質を制限することがあります。医師の指示に従います。

次へ進む前のチェック

  • 自分のたんぱく質の1日の目安(g)を出した
  • ふだんの3日分を食品の表で足し、目安と比べた
  • 届いていない人は、主菜のない食事に1品足した

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ここまでで覚えておくこと

  • たんぱく質の推奨量は、18〜64歳男性65g・女性50g(65歳以上の男性60g)
  • 自分の目安は「表の推奨量」と「体重×0.91g」の大きいほう。例の人(70kg男性)は65g
  • 体重×1.6g以上とっても、筋肉などが増える効果は得られない可能性が高いと報告。増やすより、毎食の主菜をそろえる

ステップ7 筋トレにプロテインやサプリは必要?(原則不要・アンチ・ドーピングの注意)

このステップのゴール

4週目に、「プロテインやサプリは、今は買わない」か「必要か専門家に相談する」かを決めることです。結論は、ステップ6の数え方で、食事でたんぱく質の目安に届いているなら、プロテインもサプリも必要ありません。ただし、主菜を足しても届かないときは、食品の1つとしてプロテイン(たんぱく質の粉末)を不足分だけ使うのは選択肢です。アミノ酸(BCAAなど)やクレアチンなど、筋トレ向けとして売られている粉末・錠剤のサプリは、このページでは原則不要とします。

サプリを使うか決める流れ図。ステップ6の食品の表で数えて、食事でたんぱく質の目安に届いている→買わない。届いていない→まず主菜を見直す→それでも届かない→食品としてプロテインを検討。持病・服薬中、競技に出る人→医師・薬剤師(スポーツファーマシスト)に先に相談。筋肉を増やす薬、医薬品の個人輸入、成分の分からない海外のサプリは使わない
図8 プロテイン・サプリを使うかどうかの決め方

なぜ「原則不要」なのか

  • 消費者庁は、健康の維持・増進の基本は「栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な休養」であり、健康食品は食事・運動・休養の質を高めるための補助的なものとしています。錠剤・カプセル状の製品は過剰摂取になりがちなこと、複数を使ったり医薬品のような効果を期待したりしないこと、自己判断で医薬品と一緒に使わないことも呼びかけています。
  • 日本アンチ・ドーピング機構(JADA。スポーツで禁止された薬物の使用=ドーピングを防ぐ国内の機関)のアスリート向けサイトも、「食事第一」で栄養をとり、サプリを使う前に本当に必要かを考えるよう呼びかけています。

知っておきたい「表示にない成分」のリスク

JADAのサイトによると、サプリメントは法律上「食品」で、医薬品と違い、すべての成分を表示する義務がありません。プロテインや栄養ドリンクを含む食品に、ラベルに書かれていない成分が含まれている可能性があり、同じ工場で別の製品を作るときに成分が混ざることもあると説明されています。

(大会に出ない人は、この段落は読み飛ばしてかまいません)競技に出る人(大会・試合に出場する人)は、アンチ・ドーピングのルールで「厳格責任」(意図したかどうかに関係なく、体から禁止物質が見つかれば違反に問われる)が適用されます。大会に出る予定がある人は、サプリや薬を使う前に、薬剤師などの専門家に確認します。

やること

  1. ステップ6の食品の表で3日分を数え、目安に届いているかを確かめる。届いていれば、何も買いません。
  2. 届いていなければ、先に主菜を見直す。主菜がない食事に1品足します。
  3. それでも届かないとき、食品としてプロテインを考える。不足分だけを目安にし、栄養成分表示で「1回分のたんぱく質(g)」を確かめます。選ぶときは、原材料・製造者(販売者)・栄養成分表示がはっきり書かれた製品にし、たんぱく質以外の成分が多く入ったものは避けます。大会に出る人は、JADAが2019年に公表した「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」にもとづく、製品の情報が公開されているかも手がかりになります(ただし、JADAはこれを完全な安全の保証ではないとしています)。特定の商品をこのページはすすめません。

まとめると、プロテインは食品の1つです。食事で足りないときは、不足分だけ使ってかまいません。
4. 持病がある人、薬を飲んでいる人は、使う前に医師・薬剤師に相談する。
5. 競技に出る人は、薬の確認方法を覚える。JADAは、薬に禁止物質が含まれるかを調べられる検索サービス「Global DRO」を、アスリート向けサイト「Real Champion」の「禁止物質・方法の確認」のページで案内しています(漢方薬やサプリは対象外)。薬やサプリの相談は、アンチ・ドーピングの知識を持つ薬剤師「公認スポーツファーマシスト」にできます(検索サイト:sportspharmacist.jp)。

やってはいけないこと

  • 筋肉を増やす目的で、医薬品(ステロイドなどのホルモン剤)を使う。このページは、健康のための筋トレを扱っており、このような使い方を一切すすめません。
  • 海外の医薬品を個人輸入で買う。成分の分からない海外のサプリも使わない。厚生労働省は、海外から個人輸入した医薬品等は、品質が国内と同じレベルで確認されていないことがあり、偽造品や不衛生な場所で作られたもののおそれもあり、重い健康被害が出ても国の救済制度の対象にならないと注意しています。
  • 広告の体験談や「飲むだけで筋肉がつく」といった表現だけで選ぶ。

つまずきやすい点

  • 「筋トレをするならプロテイン」と、最初に買う。まずは食事で目安に届いているかです。
  • サプリを何種類も同時に始める。何が合わなかったのか分からなくなります。
  • プロテインを飲んで、そのぶん食事を減らす。食事の主菜を置き換えるものではありません。

次へ進む前のチェック

  • ステップ6の食品の表で、食事でたんぱく質の目安に届いているかを確かめた
  • 「今は買わない」か「相談する」かを決めた
  • 筋肉を増やす薬、医薬品の個人輸入、成分の分からない海外のサプリは使わないと決めた

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ここまでで覚えておくこと

  • 食事でたんぱく質の目安に届いていれば、プロテインもサプリも不要。届かなければ、食品としてプロテインを不足分だけ使うのは選択肢。アミノ酸・クレアチンなどのサプリは原則不要
  • サプリは食品で、表示にない成分が入っている可能性がある。競技に出る人は「厳格責任」に注意
  • 筋肉を増やす薬・医薬品の個人輸入・成分の分からない海外のサプリは使わない。持病・服薬中は先に医師・薬剤師へ

ステップ8 筋トレを続けるコツは?(記録・停滞・ケガの予防と受診の目安)

このステップのゴール

記録を続け、「停滞したとき」「痛いとき」「やる気が出ないとき」の打つ手を知り、12週目の最後に振り返ることです。登山で、地図と天気予報を持っていれば、道に迷っても雨が降っても慌てずに済みます。記録が地図、このステップの対策が天気予報です。

やること(記録と振り返り)

  1. 記録は4つだけ。日付、種目ごとの段階、各セットの回数(プランクは秒数)、その日の体調(ひと言)。ノートでもスマホのメモでもかまいません。
  2. 週の終わりに「できた週」かを確かめる。週2回の人は2回とも、週3回の人は2回以上行えたら「できた週」です。できなかった週は、同じ内容をもう1週続け、後ろの予定を1週ずらします。
  3. 12週目の最後の日に振り返る(ずらした人は、ずらした週)。2週目の記録と比べ、各種目の段階と回数がどう変わったかを見ます。
    – 段階が上がった種目がある人:同じルールのまま続けます。段階4を上げきった種目は、ダンベルやジムのマシンを考えます。
    – どの種目も段階が上がっていない人:下の「停滞したとき」を確かめ、フォームを見直すために、公営ジムの講習や、運動指導の専門家への相談を考えます。
停滞・痛み・やる気の対処の図。停滞(同じ種目で3週続けて記録も段階も増えない)→睡眠・食事・フォームを確かめ、1週間だけ段階を1つ下げる。筋肉痛→強い痛みの日は休む。関節の痛み→中止し、続けば整形外科へ。やる気→1セットずつだけの日にする。受診を先にするサイン6つ
図9 停滞・痛み・やる気が出ないときの対処と、受診を先にするサイン

停滞したとき(数の基準)

同じ種目で、その週のいちばんよい日の記録(2セットの回数の合計。プランクは秒数の合計)が、3週続けて前の週を上回らず、段階も上がっていないとき、その種目は「停滞」とします。そのときは、次の順で確かめます。

  1. 睡眠。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人は6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保するよう示しています。
  2. 食事。ステップ6のたんぱく質の目安に届いているか。
  3. フォーム。スマホで撮り、ステップ4のポイントを確かめます。
  4. 1週間だけ軽くする。その種目の段階を1つ下げて1週間行い、翌週に元の段階に戻します。

停滞や筋肉痛で一時的に段階を下げた日と、1セットだけの短い日は、「できた週」には数えますが、「2回続いたら上げる」の数には入れません(その前後の、ふだんの段階で行った日は続けて数えます)。ステップ5のルール(1セット目が8回未満)で下げたときは、下げた段階で、次の筋トレの日から数え直します。

停滞は「やり方が間違っている」という意味ではありません。休息と負荷のバランスを見直す合図です。

筋肉痛・痛みがあるとき

  • 筋肉痛:運動前の体調確認の「足腰の痛みが強い」に当てはまる日は休みます。軽い筋肉痛なら、その筋肉を使う種目の段階を1つ下げて行うか、休んでかまいません。
  • 関節(ひざ・腰・肩)の痛み:関節や筋肉の強い痛みは、中止のサインです。その日はやめ、痛みが続くときは整形外科を受診します。
  • 同じ場所が、トレーニングのたびに痛む:段階を上げるのをやめ、受診します。

やる気が出ないとき

「4種目を1セットずつだけ」の短い日にしてもかまいません。それも「筋トレをした日」として記録し、「できた週」の数に入れます。ただし、体調確認の項目に当てはまる日は、迷わず休みます。

受診を先にするサイン(6つ。ふだんの生活で。このページの目安)

  • 胸の痛み・動悸
  • めまい・ふらつき・失神
  • 少し動いただけで息切れがする
  • 関節の腫れ・熱っぽさ・変形がある
  • しびれ、または力が入らない感じがある(腰や首の痛みとともに出るときを含む)
  • 痛みで眠れない、または日常生活の動作がつらい

このほか、健診で「要受診」「要精密検査」と言われたときも、先に受診します。

相談先

具体的な窓口の名前や受付時間は、お住まいの自治体や加入している保険の案内で確認してください。

相談先 何を相談できるか
かかりつけ医(内科など) 持病や薬があるときに筋トレを始めてよいか、どの程度までか、体の症状
整形外科 関節・筋肉・腰の痛み、ケガ
健康スポーツ医・スポーツドクター 運動やスポーツに詳しい医師。日本医師会の「健康スポーツ医」、日本スポーツ協会の「公認スポーツドクター」、日本整形外科学会の「認定スポーツ医」の3つの制度がある(e-ヘルスネット)
市町村保健センター 住民の健康相談・保健指導・健康診査を行う施設(地域保健法)。運動や食事などの生活習慣の相談
薬剤師・公認スポーツファーマシスト 薬やサプリの飲み合わせ。競技に出る人の、禁止物質の確認
消費者ホットライン(電話番号188) ジム・パーソナルトレーニング・健康食品などの契約や解約のトラブル

相談するときは、記録(種目・段階・回数)、痛む場所といつから痛いか、飲んでいる薬やサプリ(お薬手帳)をメモして持っていくと、話が早く進みます。

次へ進む前のチェック

  • 記録の4項目を、毎回つけている
  • 停滞の基準(3週続けて記録が増えない)と、確かめる順番を覚えた
  • 受診を先にするサイン6つと、相談先を確かめた
  • 12週目の最後の日(ずらした人はその週)に振り返りの予定を入れた

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ここまでで覚えておくこと

  • 記録は、日付・段階・回数・体調の4つ。週の終わりに「できた週」かを見る
  • 停滞は「3週続けて記録が増えない」。睡眠→食事→フォーム→1週間軽く、の順で確かめる
  • 関節の強い痛み・しびれ・胸の痛みなどは、続けずに受診する

筋トレ初心者のよくある失敗と回避のしかた

よくある失敗 回避のしかた
健康チェックをせずに始める 始める前に1回、チェック11項目を確かめる(ステップ1)
毎日やって、2週間でやめる 週2回、間を1日以上空ける(ステップ2)
高い器具や長期契約から入る 自宅の自重から。ジムは「1回あたり」で比べる(ステップ3)
いきなり床の腕立て伏せで挫折する 壁から始め、段階を上げる(ステップ4・5)
フォームが崩れても回数を数える 崩れたらそのセットは終わり(ステップ5)
プロテインを最初に買う 食事で目安に届いているかが先(ステップ6・7)
痛みを我慢して続ける 強い痛みは中止。続けば受診(ステップ1・8)

始める前のチェックリスト

  • ステップ1の「始める前のチェック11項目」を確認した
  • 運動前の体調確認15項目を、すぐ見られる場所に置いた
  • 週2回の曜日を決めた(間を1日以上空ける)
  • 自宅の人は、滑らない床・マット(タオル)・丈夫な椅子を用意した
  • 記録をつける場所(ノートやアプリ)を決めた
  • 胸の痛みなどが出たらすぐ中止し、息をこらえないと決めた

用語ミニ辞典(筋トレの言葉とは)

用語 説明
レジスタンス運動 筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける運動。筋トレの別の呼び方(ゴムチューブを引く運動も含む)
ウエイトトレーニング ダンベルやマシンなどの重りを使う筋トレ(ジムのマシン)
段階 このページで、同じ種目の負荷の重さを4つに分けたもの(腕立て伏せの段階1は壁)
体幹 胴体(おなか・背中・腰まわり)。プランクで使う
反動 勢いをつけて、はずみで体を上げ下げすること(使うとフォームが崩れる)
有酸素性の身体活動 歩く・自転車など、息が上がりすぎない程度に続ける運動(筋トレと組み合わせる)
漸進性過負荷 慣れてきたら、少しずつ負荷を上げること(予定のセットすべてで12回の日が2回続いたら上げる)
最大挙上重量(1RM) 1回だけ持ち上げられる最大の重さ(初心者は測らない)
休息日 筋トレをしない日。筋肉を休める日(月・木に筋トレなら、ほかの日)
ウォームアップ/クールダウン 運動前の準備運動/運動後の整理運動(クールダウンは5〜10分)
推奨量 その年代のほとんどの人が足りる栄養の量(たんぱく質は18〜64歳男性65g)
参照体重 食事摂取基準の計算に使う、その年代の標準的な体重(表の値はこれで計算されている)
主菜 肉・魚・卵・大豆製品を中心にした料理(焼き魚、豆腐の料理)
アンチ・ドーピング スポーツで禁止された薬物・方法を使わせないための取り組み(JADAが国内で担う)
厳格責任 意図に関係なく、体から禁止物質が見つかれば違反になる考え方(競技に出る人に適用)
スポーツファーマシスト アンチ・ドーピングの知識を持つ薬剤師(薬やサプリの確認を相談できる)

よくある質問(FAQ)

Q. 筋トレ初心者は週に何回やればいいですか?
A. 国の推奨(ガイド2023)は、成人・高齢者とも週2〜3日です。このページでは週2回から始め、筋トレの日の間を1日以上空けます。ただし、予定どおり続けられるようになってから(5週目以降)、週3回にしてかまいません。

Q. 1回に何分やればいいですか?
A. このページでは、1〜2週目(1セット)は20分ほど、2セットにする3週目からは30分ほど(準備運動と整理運動を含む)をすすめます。ただし、ガイド2023は、筋トレのやりすぎはかえって健康増進効果が得られなくなる可能性があるとしています。長くやるほどよいわけではありません。

Q. 何回を何セットやればいいですか?
A. このページでは、8〜12回で正しいフォームが保てなくなる段階を選び、12回で止めます。セット数は2週目が1セット、3週目から2セットです。ただし、1セット目が8回に届かなければ、次の回から1つ下の段階にします。段階1で届かない人は、段階1のまま、できる回数から1回ずつ増やします。

Q. いつ重さ(段階)を上げればいいですか?
A. 予定のセットすべてで12回(プランクは30秒)できた日が2回続いたら、次の回から1つ上の段階にします(2週目は1セットで12回、3週目からは2セットとも12回)。ただし、上げるのは1種目ずつ、1段階ずつです。上げた段階で1セット目が8回(プランクは20秒)に届かなければ、元の段階に戻します。

Q. 自宅とジム、どちらで始めるべきですか?
A. 運動習慣がない人は、自宅の自重トレーニングから始めるのがおすすめです。自重も筋トレに含まれ、費用もかかりません。ただし、器具の使い方を教わりたい人や、近くに公営のトレーニング室がある人は、ジムから始めてもかまいません。

Q. 筋肉痛があるときは休むべきですか?
A. 運動前の体調確認の「足腰の痛みが強い」に当てはまる日は休みます。軽い筋肉痛なら、その筋肉を使う種目の段階を1つ下げて行うか、休んでかまいません。ただし、関節の痛みや、同じ場所がトレーニングのたびに痛む場合は、続けずに受診します。

Q. たんぱく質は1日何g必要ですか?
A. 食事摂取基準(2025年版)の推奨量は、18〜64歳の男性65g・女性50g、65歳以上の男性60g・女性50gです。このページでは、その値と「体重×0.91g」の大きいほうを目安にします。例の人(70kgの男性)は65gです。ただし、腎臓の病気がある人は、医師の指示に従います。

Q. プロテインは飲んだほうがいいですか?
A. ステップ6の食品の表で数えて、食事でたんぱく質の目安に届いていれば、必要ありません。消費者庁は、健康の基本は食事・運動・休養で、健康食品は補助的なものとしています。ただし、食事でどうしても届かないときに、食品の1つとして不足分だけ使うのは選択肢になります。

Q. サプリでドーピング違反になることはありますか?
A. 競技に出る人は、ありえます。JADAは、サプリは食品で全成分の表示義務がなく、表示にない禁止物質が含まれる可能性があると説明しています。ただし、大会に出ない人も、表示にない成分を体に入れるおそれは同じです。このページでは、食事で足りている人はサプリを使わないことをすすめます。

Q. 筋トレ中の呼吸はどうすればいいですか?
A. 息をこらえないことがいちばん大切です。ガイド2023は、血圧の急な上昇を抑えるために、息をこらえないよう注意しています。このページでは「力を入れるときに吐く、戻すときに吸う」と覚えることをすすめます。ただし、うまくできないうちは、回数を声に出して数えるだけでも息を止めずに済みます。

Q. 何歳からでも始められますか?
A. ガイド2023は、筋肉は年齢に関係なく鍛えることができるとしています。高齢者にも筋トレを週2〜3日行うことが推奨されています。ただし、65歳以上で持病や体力に不安がある人は、ステップ1のとおり、始める前に医師に相談します。

Q. 筋トレだけで痩せられますか?
A. 体重を減らしたいなら、筋トレだけに頼らず、歩くなどの活動と食事の見直しを組み合わせるのがおすすめです。ガイド2023も、歩く・自転車などの有酸素性の身体活動と組み合わせると、さらに健康増進効果が期待できるとしています。ただし、極端な食事制限はせず、持病がある人は医師に相談します。

次に読む記事(目的別)

各ステップで紹介した記事のほかに、目的に合わせて次の記事も役立ちます。タイトルだけ表示している記事は準備中です。

自宅で鍛える

ジムで鍛える

メニューと考え方

食事・体づくり

  • コンビニ減量メニューとは|選び方と組み合わせの基本
    コンビニで選ぶ食事の組み合わせ
  • 筋トレ前後の食事とは|タイミングと量の目安
    筋トレ前後の食事のタイミング
  • 減量のペースとカロリー|週0.5〜1%と筋肉を守る設定
    減量のペースとカロリーの考え方
  • 増量のカロリーとペース|リーンバルクの目安と計算方法
    体を大きくするときのカロリーとペース

ケガの予防

出典

このページは、上の一次情報(厚生労働省、消費者庁、日本アンチ・ドーピング機構、法令など)をもとに、2026年10月時点の情報で作成しました。数値や制度は改定されることがあるため、最新は各公式サイトで確認してください。

このページの内容は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療・栄養指導・運動指導の代わりではありません。特定の商品・サービス・サプリメント・プロテイン・トレーニング法を推奨するものでもありません。持病のある人、服薬中の人、妊娠中・授乳中・産後の人、高齢の人、ケガや腰痛などの痛みがある人は、医師などの専門家に相談したうえで取り組んでください。回数・段階・週の進め方などのこのページの提案は、公的な基準ではなく、初心者が迷わないように決めた目安です。記事の作成には生成AIを利用し、一次情報との照合を行っていますが、正確性を保証するものではありません。