インクラインベンチプレスのやり方角度と大胸筋上部の鍛え方

インクラインベンチプレスは大胸筋上部を狙う種目です。ベンチの角度、重量の目安、フラットとの使い分け、肩への負担を減らすフォームを研究を踏まえて解説します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
この記事の目次
インクラインベンチプレスのやり方とは
インクラインベンチプレスは、背もたれを15〜45度ほど起こしたベンチで行うベンチプレスです。胸の上部(鎖骨に近い部分)の厚みを出したい人に向く種目として知られています。「インクライン 角度」「大胸筋上部 鍛え方」で調べる人が多いのは、角度で効き方が変わると言われるためです。ここでは、研究で分かっている範囲と、実践での角度の選び方をまとめます。
インクラインベンチプレスのやり方の基本
角度と筋活動
5種類のベンチ角度(0〜60度)で、筋電図を測った研究があります。報告された要点は次のとおりです。
- 大胸筋の上部は、30度で筋活動が最も高かった。
- 大胸筋の中部・下部は、0度(フラット)で高かった。
- 三角筋前部は、角度が上がるほど高くなり、60度で最も高かった。
- 上腕三頭筋は、角度による差が小さかった。
つまり、角度を急にしすぎると、胸より肩の関与が増えます。上部狙いなら15〜30度が妥当と考えられます。ただし対象者は限られた人数であり、個人差があります。
| 角度 | 位置づけ |
|---|---|
| 0度 | 大胸筋の中・下部が中心 |
| 15〜30度 | 大胸筋上部を狙う標準 |
| 45度 | 肩の関与が増える |
| 60度 | ほぼショルダープレスに近い |
インクラインベンチプレスのやり方の具体例
フラットのベンチプレスが60kg×8回の人の場合、インクラインではフラットの8〜9割の重量が目安です(筆者の目安で、公的な基準ではありません)。
| 種目 | 重量 | 回数 |
|---|---|---|
| フラット | 60kg | 8回 |
| インクライン(30度) | 48〜54kg | 8回 |
最初は5kgほど軽くして、フォームを確認します。
インクラインベンチプレスのやり方の実践ステップ
- ベンチを30度前後にセットします(ジムの目盛りがなければ、一番低い角度から試す)。
- 肩甲骨を寄せて下げ、胸を張ります。お尻はベンチから浮かせません。
- バーを鎖骨の下〜胸の上部に下ろします。フラットより少し上の位置です。
- 肘を体から45〜60度ほど開いて、真上へ押します。
- 8〜12回を3セット。トレーニングの序盤か、フラットの後に行います。
- 週1〜2回。厚生労働省の資料は、筋トレを週2〜3日、休息日をはさんで行うよう示しています。
インクラインベンチプレスのやり方の使い方
週のメニューでの置き方
胸を週2回鍛える場合の例です。重い日と軽い日を分けると、疲労を管理しやすくなります。
| 日 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 胸の日A | フラット中心+インクライン | フラット 3×6〜8、インクライン 2×10 |
| 胸の日B | インクライン中心+腕立て伏せ | インクライン 3×8〜10、腕立て 2×限界の手前 |
2日の間隔は、最低でも48時間(できれば2〜3日)あけます。筋トレ後の回復には時間が必要で、毎日同じ部位を追い込むと伸びが止まりやすくなります。
また、インクラインをフラットの代わりに完全に置き換える必要はありません。フラットで胸全体、インクラインで上部と、それぞれの役割を持たせるほうが、初心者にも分かりやすい構成です。肩の調子が悪い日は、角度を15度程度まで下げる、またはダンベルに替えて手首と肘の角度を自分で調整する方法があります。
インクラインベンチプレスのやり方の注意点
- 角度を上げすぎると、肩の前面に負担が集中します。
- 高重量はスミスマシンや補助者があると安全です。
- ダンベルで行うと可動域を広くできますが、重量が扱いにくくなります。
- 肩に痛みや違和感があれば中止し、医師に相談してください。
インクラインベンチプレスのやり方でよくあるミス
- 45度以上に上げて、実質ショルダープレスになる。
- バーを首の方向に下ろす(肩への負担が大きい)。
- 背中を反らせすぎる。
- 重量を欲張り、可動域が半分になる。
インクラインベンチプレスのやり方のチェックリスト
- ベンチ角度は30度前後か。
- バーの着地点は鎖骨の下付近か。
- 肩がすくんでいないか。
- 手首が真っ直ぐか。
インクラインベンチプレスのやり方のFAQ(よくある質問)
Q. インクラインだけで大胸筋上部は発達しますか?
A. 大胸筋は上部だけを分離して鍛えるものではありません。フラットとインクラインを組み合わせるのが現実的です(ベンチプレスの重量目安参照)。
Q. ダンベルとバーベルはどちらがいい?
A. 左右差をなくしたいならダンベル、高重量を扱いたいならバーベルが向きます。可動域を重視するなら、ダンベルが便利です(ダンベルフライ参照)。
Q. 角度の調整ができないジムでは?
A. 固定式のインクラインベンチは角度が急な場合があります。その場合、胸より肩に効きやすいので、重量を落として様子を見ます。
筆者の見解(インクラインベンチプレスのやり方)
インクラインは、大胸筋上部「だけ」を鍛える魔法の種目ではなく、フラットを補い、バランスの良い胸を作る選択肢と考えます。研究が示す30度付近は、実践的にも扱いやすい角度です。私見では、まずフラットでフォームを固めてから、補助種目として週1回取り入れるのが無理のない進め方です。
インクラインベンチプレスのやり方の関連項目
出典(一次情報)

本記事はトレーニング・栄養に関する一般的な情報提供を目的としており、医療・栄養指導の代わりにはなりません。ケガや持病のある方、服薬中の方は、トレーニングや食事を変える前に医師にご相談ください。痛みや違和感があるときは中止してください。また、ドーピング禁止規定に反する物質・方法の使用を勧めるものではありません。