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チームスポーツ選手へのHIIT、46研究の分析で有酸素・無酸素の指標が向上

チームスポーツ選手が通常練習にHIITを足すとVO2maxなどが向上。46研究1,204人のメタ分析の数値と、期間・休息との関連が探索的な推定にとどまる点を整理。

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チームスポーツ選手へのHIIT、46研究のメタ分析で有酸素・無酸素の指標が向上

チームスポーツの選手が、いつもの練習にHIIT(高強度インターバルトレーニング)を足すと、体の機能はどこまで高まるのか。46件の研究・計1,204人のメタ分析が、学術誌『Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports』の2026年11月号(36巻11号)に掲載されました。

HIITは、全力に近い運動と休息を交互に繰り返すトレーニングで、チームスポーツでも広く使われています。ところが、選手の性別やレベル、プログラムの組み方によって効果がどう変わるのかは、はっきりしていませんでした。今回のメタ分析は、その疑問を整理する目的で行われています。

通常の練習にHIITを足すと、最大酸素摂取量が伸びた(g = 0.76)

著者らは、Web of Science Core Collection、PubMed、Embase、Scopus、CNKIの5つのデータベースを、2025年4月25日に検索し、同年12月21日に更新しています。通常の競技練習だけの場合と比べたHIITの効果は、次のとおりでした(Hedges’ gは効果の大きさを表す指標で、数値が大きいほど差が大きい)。

通常練習に加えたHIITの効果(Hedges’ g、95%信頼区間)
指標 g 95%信頼区間
最大酸素摂取量(VO2max) 0.76 0.61〜0.92
最大有酸素パワー(推定の幅が広い) 0.43 0.04〜0.82
換気性作業閾値 0.70 0.53〜0.88
Yo-Yo間欠性回復テスト 1.02 0.76〜1.28
30秒ウィンゲートの最大パワー 0.91 0.67〜1.16
30秒ウィンゲートの平均パワー 0.70 0.39〜1.01

一方、体組成への影響は、全体としてはっきりしませんでした。著者らは、トレーニング歴のある選手が通常の競技練習にHIITを足すと、有酸素能力と無酸素能力が高まり、体組成への効果は限られると結論しています。

期間が長いほどVO2maxの伸びが大きい、ただし探索的な推定

最大酸素摂取量とYo-Yoテストの効果については、性別やトレーニングレベルによる違いを示す信頼できる根拠は見つかりませんでした(相互に調整した多変量メタ回帰の結果)。一方で、トレーニング期間が長いほど、VO2maxの効果が大きい傾向がありました。探索的な分析では、モデルの予測として、約5週間後にVO2maxが2.56 mL/kg/分(95%信頼区間 1.54〜3.58)、約10週間後に5.11 mL/kg/分(同 3.32〜6.91)上がるという数値が示されています。

期間や休息との関連は、研究単位のメタ回帰から出した推定で、著者らも慎重な解釈を求めています。自分が10週間続ければ必ず5 mL/kg/分上がる、という意味ではありません。

休息が短いほど効果が大きい傾向、ほかのプログラム条件は不確か

レップ間(繰り返しの間)の休息が短いほど、VO2maxの効果が大きい傾向も示されました。ただし、ほかのプログラムの条件は、推定が不正確で、はっきりした結論は出ていません。「短い休息のほうが良い」と断定するのは早いでしょう。

どんな人に関係があるか、取り入れるときの注意

対象はトレーニング歴のあるチームスポーツの選手です。筋トレ中心の人や初心者に、同じ結果がそのまま当てはまるとは限りません。HIITは負荷が高いため、体の状態に応じた調整が必要です。

  • 回復の確保:疲労が抜けないまま続けると、ケガや不調につながるおそれがあります。週あたりの回数と休息日を、あらかじめ決めておくと安心です。
  • 通常の練習への上乗せ:分析は「通常の練習にHIITを足した」場合の効果です。練習を置き換える形の効果は、この要旨からは分かりません。
  • 持病や不安がある場合:心臓や関節に不安があるときは、始める前に医師や専門家に相談してください。

HIITは「上乗せ」として、期間を区切って試す

この分析で示されたのは、トレーニング歴のあるチームスポーツ選手が通常の練習にHIITを加えると、有酸素・無酸素の指標が改善しやすいという全体の傾向です。一方、期間や休息の長さとの関係は研究単位のメタ回帰による推定で、著者ら自身も慎重な解釈を求めています。

そのため筆者は、5週・10週の数値を目標値としてではなく、取り入れる期間を考えるときの目安として見るのがよいと考えます。筋トレが中心の人は今回の対象に含まれていないため、試すなら短い期間から始め、回復の具合を記録しながら様子を見るのが無理のない進め方だと思います。

参考にした情報

2026年11月2日時点の情報です。

本記事はトレーニング・栄養に関する一般的な情報提供を目的としており、医療・栄養指導の代わりにはなりません。ケガや持病のある方、服薬中の方は、トレーニングや食事を変える前に医師にご相談ください。痛みや違和感があるときは中止してください。また、ドーピング禁止規定に反する物質・方法の使用を勧めるものではありません。

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