レッグレイズとは下腹に効くやり方と腰を痛めないコツ

レッグレイズは脚を上げ下げして腹筋を鍛える種目です。床で行うライイング、ぶら下がって行うハンギングの違い、下腹に効かせるやり方、回数の目安、腰が痛くなる原因と対策を筋電図研究をもとに解説します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
この記事の目次
レッグレイズとは
レッグレイズとは、仰向けに寝た状態やバーにぶら下がった状態で、脚を持ち上げて腹筋を鍛える種目です。上体を起こすクランチに対し、脚(骨盤側)を動かすのが特徴で、「下腹 鍛え方」「レッグレイズ 効果」で検索されることの多い種目です。
一方で、「腰が痛くなる」「太ももの付け根ばかり疲れる」という悩みも多い種目です。理由は、脚を上げる動作の主役が股関節を曲げる筋肉(腸腰筋・大腿直筋)でもあるからです。この記事では、腹筋に効かせるためのポイントと、種類ごとの難易度、回数の目安を整理します。
基本(効く仕組みと種類)
レッグレイズで腹筋が働くのは、主に次の2つの場面です。
- 脚を上げ下げする間、腰が反らないように骨盤を固定するとき
- 脚を上げきった最後に、お尻を床から少し浮かせて骨盤を丸めるとき
脚をただ上げ下げするだけでは、股関節を曲げる筋肉の運動になりやすい、という点を押さえておきましょう。
| 種類 | 姿勢 | 難易度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ニーレイズ(膝を曲げる) | 床に仰向け | 低 | 脚が短くなり腰への負担が小さい |
| ライイング・レッグレイズ | 床に仰向け、脚を伸ばす | 中 | 自宅で最も一般的 |
| リバースクランチ | 床に仰向け、骨盤を丸める | 中 | お尻を浮かせる動きが中心 |
| ハンギング・ニーレイズ | バーにぶら下がる | 中〜高 | 握力も必要 |
| ハンギング・レッグレイズ | バーにぶら下がり脚を伸ばす | 高 | 上級者向け |
具体例(研究で分かっていること)
23〜43歳の健康な男女21人を対象にした2006年の研究では、ストラップでぶら下がって膝を引き上げる種目(ハンギング・ニーレイズ)や、30度に傾けた台でのリバースクランチが、腹直筋の上部・下部ともに筋活動が最も高いグループに入りました。ただし同じ研究で、リバースクランチや膝を曲げたシットアップは大腿直筋の活動も高く、著者らは腰に問題がある人には問題になり得ると述べています。
20代の学生を対象にした2016年の研究でも、レッグレイズは股関節を曲げる筋肉の活動を大きく高めることが示されました。また、活動的な女性18人を対象にした2019年の研究では、脚を上げて保持するレッグレイズは腹直筋の強化に有効だと結論づけています。
まとめると、レッグレイズは腹直筋をしっかり使える種目である一方、股関節を曲げる筋肉も強く働くため、腰の反りに注意が必要です。
回数の目安は次のとおりです(フォームを保てる範囲で調整)。
| レベル | 種目 | 回数×セット |
|---|---|---|
| 初心者 | ニーレイズ | 10〜15回×2 |
| 初〜中級 | ライイング・レッグレイズ | 8〜12回×2〜3 |
| 中級 | ハンギング・ニーレイズ | 8〜12回×3 |
| 上級 | ハンギング・レッグレイズ | 6〜10回×3 |
レッグレイズの実践ステップ
(ライイング・レッグレイズ)
- 仰向けになり、手のひらを下にして体の横か、お尻の下に置く。
- お腹を軽く締め、腰と床のすき間が大きくならないようにする。
- 膝を軽く曲げたまま、息を吐きながら脚を床と垂直になるまで上げる。
- 上げきったら、お尻を床から少しだけ浮かせて骨盤を丸める。
- 2〜3秒かけて脚を下ろす。腰が反り始める手前で止め、床にはつけない。
- 次の回へ続ける。
腰が反ってしまう人は、膝を90度に曲げたニーレイズから始め、下ろす範囲を浅くします。
レッグレイズの注意点
- 腰痛がある人は、脚を伸ばしたレッグレイズや反動を使う動きを避け、痛みが続く場合は医師に相談してください。
- ハンギング系は握力と肩の安定も必要です。肩に痛みがある人は床で行う種目を選びます。
- 上記の研究は筋活動(筋電図)を測ったもので、長期の筋肥大を比べたものではありません。
- 腹直筋は1枚の筋肉なので、「下腹だけ」を完全に分けて鍛えることは難しいと考えてください。
レッグレイズでよくあるミス
| ミス | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 脚を床まで下ろす | 腰が反り、腰に負担がかかる | 反る手前で止める |
| 反動で脚を振り上げる | 腹筋に効かず、ぶら下がり時は体が揺れる | 2〜3秒かけて下ろす |
| 脚の上げ下げだけで終わる | 股関節の筋肉の運動になる | 最後に骨盤を丸める |
| いきなり脚を伸ばして行う | フォームが崩れる | 膝を曲げた種目から始める |
レッグレイズのチェックリスト
- 自分のレベルに合った種類を選んでいる
- 動作中に腰が反っていない
- 上げきったときに骨盤を丸めている
- 下ろす動作に2秒以上かけている
- 反動を使っていない
- 腰に痛みが出たら種類を簡単なものに戻している
レッグレイズのFAQ(よくある質問)
Q. レッグレイズは下腹に効きますか。
A. 腹直筋はよく働きますが、下側だけを鍛えることは難しいとされます。骨盤を丸める動きを入れると、お腹の下側を意識しやすくなります。
Q. 太ももの付け根ばかり疲れます。
A. 脚を上げる動きは股関節を曲げる筋肉が主に担うためです。膝を曲げる、下ろす範囲を浅くする、最後に骨盤を丸める、を試してください。
Q. 床とぶら下がり、どちらがよいですか。
A. まずは床で骨盤を丸める感覚を覚え、10回×3セットを安定してできるようになってから、ぶら下がる種目に進むのが無難です。
Q. 毎日やってもいいですか。
A. 他の腹筋種目と合わせて週2〜3回でも十分です。腰に違和感がある日は休みましょう。
筆者の見解(レッグレイズ)
レッグレイズは、脚を動かす種目ではなく骨盤を丸める種目だと捉えると、腹筋に効かせやすくなると考えます。私見では、多くの人が脚を伸ばしたまま床まで下ろしてしまい、腰を痛める原因になっています。膝を曲げた簡単な形で骨盤の動きを覚え、少しずつ脚を伸ばしていく段階的な進め方をおすすめします。
レッグレイズの関連項目
- 腹筋メニュー(腹筋の鍛え方)
- クランチとシットアップの違い
- 腹筋ローラー(アブローラー)
- プランクのやり方
- 自宅で懸垂(懸垂バー)
出典(一次情報)
- Electromyographic analysis of traditional and nontraditional abdominal exercises: implications for rehabilitation and training(Phys Ther, 2006)
- Comparison of muscular activities in the abdomen and lower limbs while performing sit-up and leg-raise(J Phys Ther Sci, 2016)
- Which trunk exercise most effectively activates abdominal muscles? A comparative study of plank and isometric bilateral leg raise exercises(J Back Musculoskelet Rehabil, 2019)

本記事はトレーニング・栄養に関する一般的な情報提供を目的としており、医療・栄養指導の代わりにはなりません。ケガや持病のある方、服薬中の方は、トレーニングや食事を変える前に医師にご相談ください。痛みや違和感があるときは中止してください。また、ドーピング禁止規定に反する物質・方法の使用を勧めるものではありません。