レッグプレスとはスクワットとの違いと重量・足の位置

レッグプレスは、座った姿勢でプレートを脚で押すマシン種目です。どの筋肉が大きくなるのかをMRI研究で確認し、スクワットとの違い、足の位置と深さの決め方、重量表示の見方、膝と腰を守る注意点を解説します。
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この記事の目次
レッグプレスとは
レッグプレスとは、シートに座るか寝た姿勢で、足をフットプレートに乗せ、膝と股関節を伸ばしてプレートを押し出すマシン種目です。斜め上に押す「45度レッグプレス」、水平に押す「ホリゾンタル(シーテッド)レッグプレス」などの種類があります。大腿四頭筋、大臀筋、内転筋、ハムストリングスなど、スクワットと同じく脚全体を使う多関節種目です。
バーベルを担がずに済み、背中で重さを支える必要がないため、腰に不安がある人や初心者でも取り組みやすいのが特徴です。この記事では、レッグプレスで大きくなる筋肉、スクワットとの違い、足の位置と重量の考え方を整理します。
基本(やり方)
- シートの背もたれの角度と位置を調整し、腰と背中をしっかりつける。
- 足を肩幅程度に開き、フットプレートの中央付近に置く。つま先はやや外向き。
- ストッパー(セーフティ)を外し、膝を軽く曲げた位置からスタートする。
- 2〜3秒かけて膝を胸の方へ曲げ、お尻が背もたれから浮かない深さまで下ろす。
- 足裏全体でプレートを押し、膝が伸び切る手前まで戻す。
- 終わったらストッパーを確実に戻してから足を下ろす。
膝を伸ばし切ってロックしないことと、下ろしたときにお尻が浮いて腰が丸まらないことの2点が、安全上の最大のポイントです。
特徴(大きくなる筋肉とスクワットとの違い)
レッグプレスで大きくなる筋肉
2026年に発表された研究(トレーニング未経験の若い成人17人・男性11人と女性6人、12週間、週2回、1RMの70%で10回×5セット)は、片脚でレッグエクステンション、もう片脚で片脚ずつのレッグプレスを行い、MRIで17の筋の体積を比べました。未経験者が対象のため、経験者で同じ結果になるかは分かっていません。
| 筋肉 | レッグプレス | レッグエクステンション |
|---|---|---|
| 大腿四頭筋全体 | 約4.9%増 | 約7.1%増(差なし) |
| 大腿直筋 | 有意な増加なし(約1.1%) | 約13.2%増 |
| 大臀筋 | 約15.4%増 | 増加なし |
| 大内転筋 | 約6.2%増 | 増加なし |
レッグプレスは、大臀筋と内転筋も大きくする一方、太もも前の中央にある大腿直筋はほとんど大きくなりませんでした。大腿直筋まで狙うなら、レッグエクステンションを組み合わせる意味があります。
スクワットとの違い
2025年の研究(活動的な男性12人、10RMで5セット)は、スミスマシンのスクワットと水平レッグプレスを比べました。合計の仕事量はスクワットが大きく(約43.0kJ対約29.1kJ)、コルチゾールや成長ホルモン、血中乳酸もスクワットの方が高い時点がありました。一方、大腿四頭筋に生じた疲労はスクワットとレッグプレスで同程度で、どちらも24時間後には各指標が元の水準に戻っていました。
| 比較 | レッグプレス | スクワット |
|---|---|---|
| 腰・背中で重さを支える | 不要 | 必要 |
| 体幹・バランスの要素 | 小さい | 大きい |
| 1セットの仕事量(研究) | 小さい | 大きい |
| 一人での安全性 | ストッパーで確保しやすい | セーフティバーが必要 |
具体例(重量の見方と足の位置)
重量表示の見方
レッグプレスは機種によって角度や滑車の構造が違い、プレートの合計がそのまま脚にかかるわけではありません。また、スレッド(台車)自体の重さが表示に含まれない機種もあります。「レッグプレス250kg」のような数字は、機種が違えば比べられません。同じ機種で記録をつけて伸びを見ます。
重量の決め方の例
ACSMの指針では、初心者は8〜12回で限界になる負荷、目標回数より1〜2回多くできたら2〜10%増やす進め方が示されています。
| ステップ | 例 |
|---|---|
| 軽めで15回、動きを確認 | 60kgで15回(余裕) |
| 10〜12回で限界の2回手前を探す | 100kgで12回(あと2回) |
| 全セット12回を超えたら増やす | 100kg→105〜110kg |
足の位置の一般的な考え方
| 足の位置 | 一般的に言われる傾向 |
|---|---|
| プレートの高い位置 | 股関節の動きが大きく、お尻・太もも裏寄り |
| プレートの低い位置 | 膝の動きが大きく、太もも前寄り |
| 広い足幅 | 内もも・お尻も使いやすい |
これらは動きの仕組みからの一般的な説明で、足の位置ごとの筋肥大を比べた研究は限られています。
レッグプレスの実践ステップ
- ジムのスタッフにシートとストッパーの使い方を確認する。
- 軽い重さで、お尻が浮かない深さを確認する。
- 8〜12回で限界の2回手前になる重さを探す。
- 脚トレでは、スクワットの後の2種目目か、スクワットの代わりに置く。
- 機種名・シート位置・足の位置・重量を記録する。
レッグプレスの注意点
- 膝を伸ばし切って体重を預けると、膝に強い負担がかかります。伸び切る手前で止めます。
- 深く下ろしすぎてお尻が浮くと、腰が丸まり腰への負担が増えます。
- 重い重量で息を止めて力むと血圧が上がりやすくなります。高血圧などの持病がある人は医師に相談してください。
- ストッパーの戻し忘れは事故につながります。セット終了時は必ず確認します。
- 膝・腰に痛みが出たら中止し、続く場合は医師に相談してください。
レッグプレスでよくあるミス
| ミス | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 膝を伸ばし切る | 膝に負担 | 伸び切る手前で止める |
| 深すぎてお尻が浮く | 腰が丸まる | お尻が浮かない深さまで |
| 膝が内側に入る | 膝にねじれ | 膝をつま先の方向へ |
| 重さの数字にこだわる | 可動域が狭くなる | 深さを保てる重さにする |
レッグプレスのチェックリスト
- 腰と背中が背もたれについている
- お尻が浮かない深さで下ろしている
- 膝を伸ばし切っていない
- ストッパーを確実に戻している
- 機種ごとに記録をつけている
レッグプレスのFAQ(よくある質問)
Q. レッグプレスだけで脚は鍛えられますか。
A. 研究では、大腿四頭筋(大腿直筋以外)・大臀筋・内転筋が大きくなりました。脚の主種目として使えますが、大腿直筋を狙うならレッグエクステンションを加えます。
Q. スクワットとどちらがよいですか。
A. スクワットは仕事量が大きく体幹も使いますが、腰の負担や技術の難しさがあります。腰に不安がある時期や初心者は、レッグプレスを軸にしても構いません。
Q. 何kgできれば普通ですか。
A. 機種によって重さの意味が違うため、他人や別のジムの数字とは比べられません。自分の記録の伸びで判断しましょう。
筆者の見解(レッグプレス)
レッグプレスは、腰への負担を抑えながら脚全体に重い負荷をかけられる、初心者にも上級者にも使いやすい種目だと考えます。研究を見ると、お尻や内ももも大きくなる一方、大腿直筋はほとんど伸びないという特徴があり、何を狙うかで組み合わせを考える価値があります。私見では、重さの数字よりも、深さとフォームを保てているかを毎回確認することが大切です。
レッグプレスの関連項目
- スクワット
- 脚トレメニュー(下半身の鍛え方)
- マシンとフリーウェイトの違い
- ブルガリアンスクワット
- コンパウンド種目・アイソレーション種目
出典(一次情報)
- Hypertrophic Effects of Single- versus Multi-Joint Exercise: A Direct Comparison between Knee Extension and Leg Press(Med Sci Sports Exerc, 2026)
- Acute neuromuscular fatigue, hormonal responses, and recovery in males during high-volume resistance exercises: Smith machine back squat vs horizontal leg press(Eur J Appl Physiol, 2025)
- American College of Sports Medicine position stand. Progression models in resistance training for healthy adults(Med Sci Sports Exerc, 2009)

本記事はトレーニング・栄養に関する一般的な情報提供を目的としており、医療・栄養指導の代わりにはなりません。ケガや持病のある方、服薬中の方は、トレーニングや食事を変える前に医師にご相談ください。痛みや違和感があるときは中止してください。また、ドーピング禁止規定に反する物質・方法の使用を勧めるものではありません。